1.はじめに
2018年9月15日・16日の2日間、日本ウエルネス学会第15回大会を開催致しました。
自然豊かな三重県の美杉リゾートで澄んだ空気の中、懇親会を兼ねた夕食会では、地産の食材を活かし嗜好を懲らしたお料理と火の谷ビールを美味しく頂きました。夕食後は、火の谷温泉大浴場でリフレッシュでき、リゾート施設での大会は、大変有意義な時間になったと感じます。本学会員の中川雄貴株式会社美杉リゾート代表取締役はじめ美杉リゾートのスタッフの皆様には多大なるご協力を賜りましたことを心より御礼申し上げます。
参加者は、会員35名、非会員11名、合計46名でした。以下に本学会大会の概要について報告させて頂きます。
- 大会プログラム
第15回大会では「Inaka Wellness」をテーマとして、特別プログラム、基調講演とシンポジウムを企画致しました。また、一般演題では、口頭発表12演題及びポスター発表6演題の合計18演題が採択されました。さらに、企業展示コーナーも設けました。
- 特別プログラム
特別プログラムでは、15日午前に、里山ウエルネス・ラボの芝山隆史インストラクターによるウエルネスウォーキングが開催され、10名の参加がありました。また、16日の早朝に美杉リゾート周辺のウォーキングを行いました。早朝にもかかわらず30名以上の参加がありました。
- 基調講演
基調講演では、林業家の三浦妃己郎氏に「いなか暮らしとウエルネス:美杉町を舞台に」と題して講演頂きました。氏は、36歳から林業に従事されており、次世代の林業家を育てるための林業体験、農業体験の実践などについて貴重なお話を頂きました。
また、美杉町の杉は耐久性が高く、生活するには杉の木が適していると、多くの写真を用いてわかりやすく解説頂きました。大自然の中で動物と生活し、力強く子育てされている様子に、会場の参加者は熱心に聴き入っていました。
- シンポジウム
シンポジウムでは、「ウエルネスとソーシャルイノベーション」をテーマとして、ソーシャルイノベーションを実践されている4名の方にお話頂きました。
同志社大学政策学部教授で同志社大学ソーシャル・ウェルネス研究センター長の今里滋氏には、食と農をベースにしたソーシャルイノベーションについてお話頂きました。三重県伊勢農林水産事務所所長で一般社団法人未来の大人応援プロジェクト理事の太田憲明氏には、産学官で地域資源を活用した地方創生の三重県の取組についてお話頂きました。 Happy Beauty Project代表で株式会社美杉リゾート取締役の三田果菜氏には、ソーシャルイノベーションに携わるきっかけや経緯についてお話頂きました。ヒストリーパーク塚原オートキャンプ場管理人で木こり、わな猟師の木村寿志氏には、美杉町での林業における実践的な取組についてお話頂きました。
- 一般演題
口頭発表12演題およびポスター発表6演題の合計18演題を発表頂きました。発表として、北は北海道から南は沖縄まで、多くのご参加を頂きました。発表者の皆様、誠に有難うございました。
- 企画展示コーナー
企画展示コーナーでは、「ユニオンツール株式会社開発部長岡開発課」様にご参加頂きました。心拍センサーなどウエルネス研究の参考になる機器を展示頂き、多くの参加者が体験することができました。ご出展頂き、有難うございました。
2.大会運営
本大会実行委員会は、中川雄貴氏(株式会社美杉リゾート代表取締役、同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程)、三田果菜氏(株式会社 美杉リゾート取締役、Happy Beauty Project代表)、福富彩子氏(愛媛大学教育学部)、丸山裕司(東海学園大学スポーツ健康科学部)で組織致しました。特に中川雄貴氏には、準備段階から大会を無事終えるまで、多大なるご尽力頂きました。
3.おわりに
美杉リゾート様には、大会当日まで数回の打ち合わせをさせて頂く過程で、大会の会場となる施設利用や懇親会等についても多岐に渡りご高配頂き、学会大会を無事に開催することが出来ました。その間、宮田浩二理事長および野坂俊弥常任理事兼事務局長には、多くのご助言を賜りました。また、西村仁志常任理事におかれましては、学会大会関連の情報をホームページに迅速に掲載頂きました。前年度の実行委員長の佐古隆之理事には、貴重な資料を頂き、具体的な準備の進め方などについてもご教示頂きました。本大会に携わって頂けましたすべての先生方に心から感謝申し上げます。
2019年度の沖縄での学会大会に向けて準備が始まっているかと思います。名桜大学教授前川美紀子大会長による沖縄での盛況な開催をご祈念して、大会後記とさせて頂きます。
丸山裕司(第15回大会実行委員長・東海学園大学スポーツ健康科学部)